JOJOVELLER(ジョジョベラー)完全限定版「STANDS」の誤記・不満点等
JOJOVELLER(ジョジョベラー)完全限定版のスタンド図鑑「STANDS」は
JOJO A-GO!GO!に比べて色々と改善されたと感じますが、
残念な事にやはり数箇所の間違いがあり、他にも不満はあるわけで。
既に発売約3ヶ月が過ぎてしまいましたが一応まとめてみました。
買った人は是非ご覧下さい。
来春(?)の通常版を買うつもりの人は修正される事を祈るか、
今のうちに公式サイドに意見してみるのもいいか・も?
なお、先にウルトラジャンプ公式サイトの訂正記事をご覧下さい。
1.明らかに間違っている点
解釈の問題ではなく、明らかに間違っている点です。
ほとんどは修正または訂正必須であると考えます。
・コラム「クレイジー・ダイヤモンドが治したもの」(P83)
公式サイトでの訂正記事の他、
最後に「最終回でジョセフに渡した東方朋子の写真」が抜けている。
(まだあるかも?)
・『アクトン・ベイビー』:スタンド像の有無(P100~101)
荒木先生のコメントでは像の有無は不明扱いだが、
能力解説では「身体と一体化しているスタンド」とある。
どちらが正しいか以前にこの記事の中だけで既に矛盾しており、
ページを開いて右と左でもう違っている。
データ編集者と荒木先生の連携が取れていないのでは?
ちなみに原作本編では、像の有無について何も言及しておらず、
身体と一体化しているとも言っていない。たぶん。
・『ボーイ・II・マン』:ジャンケンで負けた場合(P119)
能力解説で「対戦相手に1回負けるごとに、
相手から奪った能力が3分の1ずつ抜け、
本来の持ち主のところへ戻っていく」とあるが、
実際は3敗した時にまとめて戻る。
・『キラークイーン』:爆弾のタイプ(P131)
重ちーを爆破したのは「接触式爆弾」とあるが、
実際にはスイッチを押しているので「点火式」が正しい。
・コラム「ゴールド・エクスペリエンス生命創造物リスト」(P141)
思い浮かぶ限り、『キング・クリムゾン』初対決時の「亀(ココ・ジャンボ)」が抜けている。
(別に全部載せているわけではないから良いのか?)
・『マンダム』:記憶について(P279)
「時間が戻ると対象の6秒分の記憶が無くなり」とあるが、
実際には記憶だけは残る。
※間違っているはずだが若干解釈に左右される点
・『星の白金(スタープラチナ)』:空条承太郎の生年(P8~11)
第3部の年代と承太郎の年齢の疑問については別の記事でも触れたが、
それ以前にこの本の中だけでも承太郎の年齢の整合性がとれていない。
P8の本体紹介で「1970年生まれ」「初登場時の年齢は17歳」とあるが、
P11のコラム「各部におけるスタープラチナ」では、
第4部で28歳、第6部で40歳とある。
ここには記載がないが、承太郎は水瓶座生まれ、
第4部は1999年4月開始、第6部は2011年11月開始であり、
1970年2月頃(誕生)→1999年4月(28歳)→2011年11月(40歳)で、計算が合わない。
ただし、この本に載っていない承太郎の誕生星座の設定を無視し、
例えば1970年末生まれと仮定すれば計算は合うので、厳密には矛盾ではない。
ちなみに、P75のDIOについてのコラムでは
DIOがプッチ神父に『天国』について語ったのは原作通り1988年とあり、
「公式データ上での命日後」に生存していた事になる。
ただし、これも命日自体はこの本に載っていないので、厳密には矛盾ではない。
そもそも、この本が今になって作成された最新資料である以上、
第6部最後までのデータを踏まえて
新たに第3部の年代を再解釈するべきだったのではないだろうか?
アニメ第3部とジョジョニウムからでも直してもらえないだろうか。
・『法皇の緑(ハイエロファントグリーン)』:花京院の学年(P14)
本体紹介で「承太郎の同級生」とあるが、
ともに17歳で水瓶座と獅子座なので、おそらく花京院は承太郎の1学年下。
(2014/02/19追記 参照:「コラム:ジョジョ第3部主要キャラの生年月日は?」)
これは第3部の年代がJOJO6251の設定の通りだったとしても同じ。
参考までに、花京院に変装したラバーソールは承太郎を「先輩」と呼んでいた。
(いや、これは適当に言っただけかもしれませんけど)
以上が「間違い」と考えられる点です。
以下の追記で疑問点や不満点をまとめますが、
こちらはかなり個人的な意見になります。
2.疑問点
間違っているかどうかというより、よくわからない点です。
・『悪魔(エボニーデビル)』:能力説明(P29)
「ヴィジョンとしてのみ存在する特殊なスタンド」とあるが、どういう意味?
・『正義(ジャスティス)』:本体の名前(P40)
「エンヤ婆」になっているが、「エンヤ・ガイル」ではないのか?
・『死神13(デスサーティーン)』:本体の名前(P46)
「マニッシュボーイ」になっているが、
JOJO A-GO!GO!等の「マニッシュ・ボーイ」とどっちが正しい?
(「・」が入るのか、1単語なのか2単語なのか)
・『バステト女神』:本体の名前(P60)
「マライヤ」になっているが、結局「マライア」とどっちが正しい?
(最近は「マライア」に統一されつつあると思っていたが?)
・『クリーム』:能力解説(P71)
能力解説に、本体が暗黒空間に丸ごと入り込む技は
「生身の人間ではなくなったことで可能になった荒技と思われる」とある。
公式には初めての説だと思うが、これが正しいのか?
だとすれば、自分が吸血鬼になりかけている事に気付いていなかった本体は
どうやってこの技を編み出した?
・ジャイロ・ツェペリのスキャン(P261)
コラム「ジャイロの持つ力」の中で紹介されているだけだが、あれはスタンド能力ではないのか?
ちなみにパラメータ表もない。
なお、逆に『ボール・ブレイカー』は荒木先生のコメント付きで「スタンド能力」と明言され、
他のスタンド同様の個別記事で紹介されている。
・オエコモバのスタンド:名称について(P274)
名前が日本語なのも違和感あるが、
英字表記が単なるローマ字なのは本当に正しいのか?
こういう場合、英字表記は日本語表記の英訳になるのでは?
(JOJO A-GO!GO!以前の『錠前(THE LOCK)』のように)
3.不充分と考えられる点
間違いというより私が個人的に不満を感じる点です。
内容と規模的に、今から修正できるレベルではないので、
またいつかスタンド図鑑を出す事があれば改善して欲しいです。
・全体:スタンド名の表記
4部以降のスタンドの場合、漢字表記が存在するものでもほとんど載っていない。
例えば「黄金体験」「極悪中隊」等はない。
逆に「うわっ面」「涙の乗車券」等は載っている。
また、スタンド名の一部が英数字の場合、読み仮名のルビがない。
そのため、例えば『ノトーリアス・B・I・G』の英字部分の読みが
「ビッグ」と「ビー・アイ・ジー」どちらが正しいか、この本ではわからない。
・全体:変化版のスタンドの紹介について
既存のスタンドが変化したバージョンの紹介が少ない。
(例『エコーズACT2~3』『メイド・イン・ヘブン』他)
元は基本的に見開き2ページでも変化版は1ページが基本。
(『チャリオッツ・レクイエム』等は2ページ)
確かに本体が変わらない分だけ紹介が減るのはわかるが、
成長版でも能力自体は一新されているものが多いので、
結果的にボリューム不足。
・全体:パラメータ表
評価基準が不明瞭なのは原作本編からずっと変わらないが、代表して1件。
P294の『D4C』が射程距離C以外全部Aというのは高すぎるのでは?
というよりこの評価、『星の白金』と全く同じなのだが、
単に『星の白金』と間違っただけなのでは?
・全体:パラメータ表その2
第5部の単行本にあった『エコーズACT3』、
第6部の『スタープラチナ』『スタープラチナ・ザ・ワールド』
『ヘビー・ウェザー』(他にも?)のパラメータ表が載っていない。
(とはいえ意図的な省略なのかもしれないし、正直不要かも?)
・全体:掲載順
スタンドの掲載は各部ごとに区切れているが、その中での順番がわかりにくい。
主人公→その味方→脇役→敵→ラスボス→余りもの、という感じだが、
敵味方がはっきりしない4部や7部だとわかりにくい気がする。
ただし、例えば暗殺チームが全員続けて載っているのはわかりやすい気もする。
(というより、実際どんな順番が一番わかりやすいのだろう?)
・DIOが初期に使用した『隠者の紫』のようなスタンド
全く言及されていない。
他にも詳細不明のスタンド数体について言及がないが、
せめてこれだけでも一言触れて欲しかった。
・『銀の戦車(シルバーチャリオッツ)』:第5部版(P16~17)
全く言及されていない。
・『力(ストレングス)』:存在(P27)
能力解説に「大きさ、存在感ともに圧倒的で、
スタンド能力を持たない者でも視認できる」とあるが、
実際にはパワーと無関係に物と一体化していれば見えるだけと、
後に「黄の節制」編で判明している。
ただし、この本の同じページに元がボロ船とは書いてある。
・『アヌビス神』:本体の少年(P58~59)
最後に刀を拾って操られた少年の名前が不明で「少年」とだけ記載されている。
別に問題はないが、名前を設定しても良かったのでは?
・第7部版『THE WORLD』
言及がP75と298の小さな欄のみ。
性能が第3部版と同じかどうか気になっていたのに。
・『ティナー・サックス』(P76)
変化版でもないのに、他に比べて説明が少なすぎる。
出番が少ないので全体が1ページなのはともかく、
本体紹介が姿と名前だけで「説明」が一切ない。
・『ヘブンズ・ドアー』:像のデザイン(P90~91)
成長して人型の像が出るようになった事についての記述がない。
ただし、記事中の絵としては登場している。
・『ストレイ・キャット』:デザイン(P128~129)
成長して大きく姿が変わった事についての記述がない。
ただし、記事中の絵としては登場している。
・『パープル・ヘイズ』:荒木先生のコメント(P152)
ウイルスを「毒ガス」とおっしゃってるんですが、まぁこれぐらいは……。
もしかして初期設定では毒ガスだったのが自主規制等で変わったのかも?
・『ベイビィ・フェイス』:親スタンド(P174~175)
「パソコン型のコントローラー」としか書かれていない。
手足を生やして単独行動できる事について言及がなく、その状態の絵もない。
JOJO A-GO!GO!といい、このスタンドの扱いはあんまりだ。
・第6部書き下ろしカラーイラスト(P198)
『ホワイトスネイク』だけでなく、
『C-MOON』、せめて『メイド・イン・ヘブン』のイラストも欲しかった。
※余談だが、この『ホワイトスネイク』の後姿は単に後ろから見ただけの図であり
「鏡写しになっている姿」ではないので、体表の文字が反転していないのは問題なし。
・『水を熱湯に変える能力(仮)』
『フー・ファイターズ』の「実戦記録」(P207)で言及しているが、
個別の紹介はなく、名称も不明のまま。
このスタンドのデータ、本当に、本っ当~に期待していたのに……。
・『ウェザー・リポート』:『ヘビー・ウェザー』(P210~211)
説明が少なすぎる。
下手をすれば単行本のデータ表より少なく、パラメータもない。
また、純粋酸素能力への言及なし。
・『グー・グー・ドールズ』:発動条件(P214~215)
相手を小さくする具体的方法、
「とりつくようにして小さくした」について何も書いていない。
・『サバイバー』:元祖本体について(P228~229)
「ロレーヌ地方の山小屋の主人」について、存在自体に全く言及していない。
今度こそ本名が発覚すると楽しみにしていたのに……。
・『ドラゴンズ・ドリーム』:合体形態について(P230~231)
「龍」が小型化して「輪」と合体した形態について言及がない。
ただし、記事中の絵としては登場している。
・『スケアリー・モンスターズ』:ディエゴ版について(P270~271)
基本的にフェルディナンド版についての説明だけで、
ディエゴ版にほとんど触れておらず、パラメータも共通。
ディエゴほどの重要キャラの扱いがこれで良いのか?
・『トゥーム・オブ・ザ・ブーム ワン・ツー・スリー』:3体の区別(P272~273)
一家3人が各々「ワン(1)」「ツー(2)」「スリー(3)」を持つが、
この紹介形式では3体でひとまとめのスタンド名に見える。
また、本体紹介の文中では番号が数字になっているので、
正式表記がカタカナ(「ワン」)なのか数字(「1」)かよくわからない。
また、3体中2体しか絵が載っていない。
・『涙の乗車券(チケット・ゥ・ライド)』(P297)
変化版でもないのに全体が1ページで、説明が少なすぎる。
かなりややこしい能力で、しかも単行本にデータが載らなかったため、
これが初紹介だというのに。
・『ゾンビ馬』(P298)
「第7部補足コラム」で小さく紹介されているだけで、スタンド能力かどうかは不明扱い。
不明は不明で仕方ないが、せめてもう少し詳しく書いて欲しかった。
・メディアミックススタンド(P314~315)
CDドラマ登場の『ストレンジ・リレイション』がない。
「ジョージ・ジョースター」登場の『ブロブ』と電話スタンドがない。
(正確にはこの小説で他にも数体いるが、話題だけだったり亜種なので意図的な省略?)
(一応)ファミコンジャンプ2登場の石化スタンドがない。
「グッチへ行く」のバッグの『等価交換』というのはスタンド名なのか?
『リモートロマンス』はもっと詳しく書いて欲しい。(せめて全身図とパラメータ)
ここの全スタンドを原作スタンド並みに詳しく書くのはやっぱり無理なのだろうか。
・「スタンド能力をもたらすもの」(P318)
『弓と矢』の持ち主の変遷で、
DIOがプッチ神父に渡した『矢』と、
承太郎が徐倫に渡した『矢』の欠片について言及していない。
つまり第6部の情報が全然反映されていない。
あの欠片は作中に登場した他の『矢』のものだったのか、
それとも描写外で承太郎が入手した『矢』のものだったのか?
とりあえずこんなものです。
また後で加筆修正するかもしれません。
ちなみにこれはあくまで「STANDS」だけの調査結果です。
画集の「地図」の英字表記のスペルとかは未確認です。
他の本にも言える事ですが、少々チェックが甘いんじゃあないかなと。
プロが複数人で製作して「明らかな間違い」があるのは如何なものか。
そして逆に「複数人で製作している」からこそ、担当外の部分での
情報を見落としてしまったりしていたりするんじゃあないでしょうか。
これは普段サイトで全ページ1人で担当している私にはわからない苦労ですが。
あと、作った人の責任ではないんでしょうけど、
ぶっちゃけ既出の情報は基本的に「ファンなら知ってる」事なわけですから、
やっぱりもう少し新情報が欲しかったですね。
パラメータは元々あまり参考にならないのでそれほど興味ありませんし、
他の新情報が少なかったのは残念。
荒木先生にちょっと確認すればわかる事も結構あると思うんですよ。
とはいえ、原作本編で明かさなかった裏設定を今更どんどん出すのも、
最近ただでさえ映画鑑賞の時間すら取れないほど忙しいらしい先生を
これ以上煩わせるのもどうかとは思いますが。
と、重箱の隅レベルの事をあれこれ書きましたが、
これは15年もスタンドのデータをいじってる者の視点であり、
基本的には読み応えのある1冊だったんですよ。
今でもよく寝る前とかにちょっとずつ読んだりしています。
全体価格からこの本の単品の値段を考えると、そこそこ見合うかなと。
今回は小ネタ的な能力効果も色々と触れてくれていて、
「おお、こんな細かい事も載せたんだ」と感心した点が多々あります。
詳細が不明な現象でも、原作シーンを基にさらっと紹介するのは
実は英断なのかもしれません。
何気に嬉しかったのは、ポルナレフの『レクイエム』の名称を
『チャリオッツ・レクイエム』に戻してくれた事と
『バステト女神』の英字表記を「BAST」から「BASTET」にしてくれた事でした。
予想外に良かったのは荒木先生のコメント。
てっきりジャンプの巻末コメント程度だと思っていたら、結構細かい事まで書いてありました。
「バレちまってもいいのか!?」と思うような元ネタ紹介やら、
あっさり明かす数件の未公開設定やら、まさに期待以上。
(後者は本文中にもっと欲しかったとは思いますが)
あとはやっぱりうちと違って「絵」がある分だけ
読んでいて「楽しい」んじゃあないかな。
というわけで次は今回の反省を活かしつつ、もっと早く出して下さい。
できればスタンド以外にキャラやストーリーも含めた本を、
限定版とかセット形式でなく、普通に各部1冊1000円以内で。
4部半ばまでをまとめたJOJO6251が2000円ですから適正価格でしょ?
そしていつか公式のデータ本の編集に参画できたらな~と夢見つつ、
私は私のスタンド大解析を今後も良くしていきたいと思います。
それにしても私は一体いつになったら特典ブルーレイを観られるの?
JOJO A-GO!GO!に比べて色々と改善されたと感じますが、
残念な事にやはり数箇所の間違いがあり、他にも不満はあるわけで。
既に発売約3ヶ月が過ぎてしまいましたが一応まとめてみました。
買った人は是非ご覧下さい。
来春(?)の通常版を買うつもりの人は修正される事を祈るか、
今のうちに公式サイドに意見してみるのもいいか・も?
なお、先にウルトラジャンプ公式サイトの訂正記事をご覧下さい。
1.明らかに間違っている点
解釈の問題ではなく、明らかに間違っている点です。
ほとんどは修正または訂正必須であると考えます。
・コラム「クレイジー・ダイヤモンドが治したもの」(P83)
公式サイトでの訂正記事の他、
最後に「最終回でジョセフに渡した東方朋子の写真」が抜けている。
(まだあるかも?)
・『アクトン・ベイビー』:スタンド像の有無(P100~101)
荒木先生のコメントでは像の有無は不明扱いだが、
能力解説では「身体と一体化しているスタンド」とある。
どちらが正しいか以前にこの記事の中だけで既に矛盾しており、
ページを開いて右と左でもう違っている。
データ編集者と荒木先生の連携が取れていないのでは?
ちなみに原作本編では、像の有無について何も言及しておらず、
身体と一体化しているとも言っていない。たぶん。
・『ボーイ・II・マン』:ジャンケンで負けた場合(P119)
能力解説で「対戦相手に1回負けるごとに、
相手から奪った能力が3分の1ずつ抜け、
本来の持ち主のところへ戻っていく」とあるが、
実際は3敗した時にまとめて戻る。
・『キラークイーン』:爆弾のタイプ(P131)
重ちーを爆破したのは「接触式爆弾」とあるが、
実際にはスイッチを押しているので「点火式」が正しい。
・コラム「ゴールド・エクスペリエンス生命創造物リスト」(P141)
思い浮かぶ限り、『キング・クリムゾン』初対決時の「亀(ココ・ジャンボ)」が抜けている。
(別に全部載せているわけではないから良いのか?)
・『マンダム』:記憶について(P279)
「時間が戻ると対象の6秒分の記憶が無くなり」とあるが、
実際には記憶だけは残る。
※間違っているはずだが若干解釈に左右される点
・『星の白金(スタープラチナ)』:空条承太郎の生年(P8~11)
第3部の年代と承太郎の年齢の疑問については別の記事でも触れたが、
それ以前にこの本の中だけでも承太郎の年齢の整合性がとれていない。
P8の本体紹介で「1970年生まれ」「初登場時の年齢は17歳」とあるが、
P11のコラム「各部におけるスタープラチナ」では、
第4部で28歳、第6部で40歳とある。
ここには記載がないが、承太郎は水瓶座生まれ、
第4部は1999年4月開始、第6部は2011年11月開始であり、
1970年2月頃(誕生)→1999年4月(28歳)→2011年11月(40歳)で、計算が合わない。
ただし、この本に載っていない承太郎の誕生星座の設定を無視し、
例えば1970年末生まれと仮定すれば計算は合うので、厳密には矛盾ではない。
ちなみに、P75のDIOについてのコラムでは
DIOがプッチ神父に『天国』について語ったのは原作通り1988年とあり、
「公式データ上での命日後」に生存していた事になる。
ただし、これも命日自体はこの本に載っていないので、厳密には矛盾ではない。
そもそも、この本が今になって作成された最新資料である以上、
第6部最後までのデータを踏まえて
新たに第3部の年代を再解釈するべきだったのではないだろうか?
アニメ第3部とジョジョニウムからでも直してもらえないだろうか。
・『法皇の緑(ハイエロファントグリーン)』:花京院の学年(P14)
本体紹介で「承太郎の同級生」とあるが、
ともに17歳で水瓶座と獅子座なので、おそらく花京院は承太郎の1学年下。
(2014/02/19追記 参照:「コラム:ジョジョ第3部主要キャラの生年月日は?」)
これは第3部の年代がJOJO6251の設定の通りだったとしても同じ。
参考までに、花京院に変装したラバーソールは承太郎を「先輩」と呼んでいた。
(いや、これは適当に言っただけかもしれませんけど)
以上が「間違い」と考えられる点です。
以下の追記で疑問点や不満点をまとめますが、
こちらはかなり個人的な意見になります。
2.疑問点
間違っているかどうかというより、よくわからない点です。
・『悪魔(エボニーデビル)』:能力説明(P29)
「ヴィジョンとしてのみ存在する特殊なスタンド」とあるが、どういう意味?
・『正義(ジャスティス)』:本体の名前(P40)
「エンヤ婆」になっているが、「エンヤ・ガイル」ではないのか?
・『死神13(デスサーティーン)』:本体の名前(P46)
「マニッシュボーイ」になっているが、
JOJO A-GO!GO!等の「マニッシュ・ボーイ」とどっちが正しい?
(「・」が入るのか、1単語なのか2単語なのか)
・『バステト女神』:本体の名前(P60)
「マライヤ」になっているが、結局「マライア」とどっちが正しい?
(最近は「マライア」に統一されつつあると思っていたが?)
・『クリーム』:能力解説(P71)
能力解説に、本体が暗黒空間に丸ごと入り込む技は
「生身の人間ではなくなったことで可能になった荒技と思われる」とある。
公式には初めての説だと思うが、これが正しいのか?
だとすれば、自分が吸血鬼になりかけている事に気付いていなかった本体は
どうやってこの技を編み出した?
・ジャイロ・ツェペリのスキャン(P261)
コラム「ジャイロの持つ力」の中で紹介されているだけだが、あれはスタンド能力ではないのか?
ちなみにパラメータ表もない。
なお、逆に『ボール・ブレイカー』は荒木先生のコメント付きで「スタンド能力」と明言され、
他のスタンド同様の個別記事で紹介されている。
・オエコモバのスタンド:名称について(P274)
名前が日本語なのも違和感あるが、
英字表記が単なるローマ字なのは本当に正しいのか?
こういう場合、英字表記は日本語表記の英訳になるのでは?
(JOJO A-GO!GO!以前の『錠前(THE LOCK)』のように)
3.不充分と考えられる点
間違いというより私が個人的に不満を感じる点です。
内容と規模的に、今から修正できるレベルではないので、
またいつかスタンド図鑑を出す事があれば改善して欲しいです。
・全体:スタンド名の表記
4部以降のスタンドの場合、漢字表記が存在するものでもほとんど載っていない。
例えば「黄金体験」「極悪中隊」等はない。
逆に「うわっ面」「涙の乗車券」等は載っている。
また、スタンド名の一部が英数字の場合、読み仮名のルビがない。
そのため、例えば『ノトーリアス・B・I・G』の英字部分の読みが
「ビッグ」と「ビー・アイ・ジー」どちらが正しいか、この本ではわからない。
・全体:変化版のスタンドの紹介について
既存のスタンドが変化したバージョンの紹介が少ない。
(例『エコーズACT2~3』『メイド・イン・ヘブン』他)
元は基本的に見開き2ページでも変化版は1ページが基本。
(『チャリオッツ・レクイエム』等は2ページ)
確かに本体が変わらない分だけ紹介が減るのはわかるが、
成長版でも能力自体は一新されているものが多いので、
結果的にボリューム不足。
・全体:パラメータ表
評価基準が不明瞭なのは原作本編からずっと変わらないが、代表して1件。
P294の『D4C』が射程距離C以外全部Aというのは高すぎるのでは?
というよりこの評価、『星の白金』と全く同じなのだが、
単に『星の白金』と間違っただけなのでは?
・全体:パラメータ表その2
第5部の単行本にあった『エコーズACT3』、
第6部の『スタープラチナ』『スタープラチナ・ザ・ワールド』
『ヘビー・ウェザー』(他にも?)のパラメータ表が載っていない。
(とはいえ意図的な省略なのかもしれないし、正直不要かも?)
・全体:掲載順
スタンドの掲載は各部ごとに区切れているが、その中での順番がわかりにくい。
主人公→その味方→脇役→敵→ラスボス→余りもの、という感じだが、
敵味方がはっきりしない4部や7部だとわかりにくい気がする。
ただし、例えば暗殺チームが全員続けて載っているのはわかりやすい気もする。
(というより、実際どんな順番が一番わかりやすいのだろう?)
・DIOが初期に使用した『隠者の紫』のようなスタンド
全く言及されていない。
他にも詳細不明のスタンド数体について言及がないが、
せめてこれだけでも一言触れて欲しかった。
・『銀の戦車(シルバーチャリオッツ)』:第5部版(P16~17)
全く言及されていない。
・『力(ストレングス)』:存在(P27)
能力解説に「大きさ、存在感ともに圧倒的で、
スタンド能力を持たない者でも視認できる」とあるが、
実際にはパワーと無関係に物と一体化していれば見えるだけと、
後に「黄の節制」編で判明している。
ただし、この本の同じページに元がボロ船とは書いてある。
・『アヌビス神』:本体の少年(P58~59)
最後に刀を拾って操られた少年の名前が不明で「少年」とだけ記載されている。
別に問題はないが、名前を設定しても良かったのでは?
・第7部版『THE WORLD』
言及がP75と298の小さな欄のみ。
性能が第3部版と同じかどうか気になっていたのに。
・『ティナー・サックス』(P76)
変化版でもないのに、他に比べて説明が少なすぎる。
出番が少ないので全体が1ページなのはともかく、
本体紹介が姿と名前だけで「説明」が一切ない。
・『ヘブンズ・ドアー』:像のデザイン(P90~91)
成長して人型の像が出るようになった事についての記述がない。
ただし、記事中の絵としては登場している。
・『ストレイ・キャット』:デザイン(P128~129)
成長して大きく姿が変わった事についての記述がない。
ただし、記事中の絵としては登場している。
・『パープル・ヘイズ』:荒木先生のコメント(P152)
ウイルスを「毒ガス」とおっしゃってるんですが、まぁこれぐらいは……。
もしかして初期設定では毒ガスだったのが自主規制等で変わったのかも?
・『ベイビィ・フェイス』:親スタンド(P174~175)
「パソコン型のコントローラー」としか書かれていない。
手足を生やして単独行動できる事について言及がなく、その状態の絵もない。
JOJO A-GO!GO!といい、このスタンドの扱いはあんまりだ。
・第6部書き下ろしカラーイラスト(P198)
『ホワイトスネイク』だけでなく、
『C-MOON』、せめて『メイド・イン・ヘブン』のイラストも欲しかった。
※余談だが、この『ホワイトスネイク』の後姿は単に後ろから見ただけの図であり
「鏡写しになっている姿」ではないので、体表の文字が反転していないのは問題なし。
・『水を熱湯に変える能力(仮)』
『フー・ファイターズ』の「実戦記録」(P207)で言及しているが、
個別の紹介はなく、名称も不明のまま。
このスタンドのデータ、本当に、本っ当~に期待していたのに……。
・『ウェザー・リポート』:『ヘビー・ウェザー』(P210~211)
説明が少なすぎる。
下手をすれば単行本のデータ表より少なく、パラメータもない。
また、純粋酸素能力への言及なし。
・『グー・グー・ドールズ』:発動条件(P214~215)
相手を小さくする具体的方法、
「とりつくようにして小さくした」について何も書いていない。
・『サバイバー』:元祖本体について(P228~229)
「ロレーヌ地方の山小屋の主人」について、存在自体に全く言及していない。
今度こそ本名が発覚すると楽しみにしていたのに……。
・『ドラゴンズ・ドリーム』:合体形態について(P230~231)
「龍」が小型化して「輪」と合体した形態について言及がない。
ただし、記事中の絵としては登場している。
・『スケアリー・モンスターズ』:ディエゴ版について(P270~271)
基本的にフェルディナンド版についての説明だけで、
ディエゴ版にほとんど触れておらず、パラメータも共通。
ディエゴほどの重要キャラの扱いがこれで良いのか?
・『トゥーム・オブ・ザ・ブーム ワン・ツー・スリー』:3体の区別(P272~273)
一家3人が各々「ワン(1)」「ツー(2)」「スリー(3)」を持つが、
この紹介形式では3体でひとまとめのスタンド名に見える。
また、本体紹介の文中では番号が数字になっているので、
正式表記がカタカナ(「ワン」)なのか数字(「1」)かよくわからない。
また、3体中2体しか絵が載っていない。
・『涙の乗車券(チケット・ゥ・ライド)』(P297)
変化版でもないのに全体が1ページで、説明が少なすぎる。
かなりややこしい能力で、しかも単行本にデータが載らなかったため、
これが初紹介だというのに。
・『ゾンビ馬』(P298)
「第7部補足コラム」で小さく紹介されているだけで、スタンド能力かどうかは不明扱い。
不明は不明で仕方ないが、せめてもう少し詳しく書いて欲しかった。
・メディアミックススタンド(P314~315)
CDドラマ登場の『ストレンジ・リレイション』がない。
「ジョージ・ジョースター」登場の『ブロブ』と電話スタンドがない。
(正確にはこの小説で他にも数体いるが、話題だけだったり亜種なので意図的な省略?)
(一応)ファミコンジャンプ2登場の石化スタンドがない。
「グッチへ行く」のバッグの『等価交換』というのはスタンド名なのか?
『リモートロマンス』はもっと詳しく書いて欲しい。(せめて全身図とパラメータ)
ここの全スタンドを原作スタンド並みに詳しく書くのはやっぱり無理なのだろうか。
・「スタンド能力をもたらすもの」(P318)
『弓と矢』の持ち主の変遷で、
DIOがプッチ神父に渡した『矢』と、
承太郎が徐倫に渡した『矢』の欠片について言及していない。
つまり第6部の情報が全然反映されていない。
あの欠片は作中に登場した他の『矢』のものだったのか、
それとも描写外で承太郎が入手した『矢』のものだったのか?
とりあえずこんなものです。
また後で加筆修正するかもしれません。
ちなみにこれはあくまで「STANDS」だけの調査結果です。
画集の「地図」の英字表記のスペルとかは未確認です。
他の本にも言える事ですが、少々チェックが甘いんじゃあないかなと。
プロが複数人で製作して「明らかな間違い」があるのは如何なものか。
そして逆に「複数人で製作している」からこそ、担当外の部分での
情報を見落としてしまったりしていたりするんじゃあないでしょうか。
これは普段サイトで全ページ1人で担当している私にはわからない苦労ですが。
あと、作った人の責任ではないんでしょうけど、
ぶっちゃけ既出の情報は基本的に「ファンなら知ってる」事なわけですから、
やっぱりもう少し新情報が欲しかったですね。
パラメータは元々あまり参考にならないのでそれほど興味ありませんし、
他の新情報が少なかったのは残念。
荒木先生にちょっと確認すればわかる事も結構あると思うんですよ。
とはいえ、原作本編で明かさなかった裏設定を今更どんどん出すのも、
最近ただでさえ映画鑑賞の時間すら取れないほど忙しいらしい先生を
これ以上煩わせるのもどうかとは思いますが。
と、重箱の隅レベルの事をあれこれ書きましたが、
これは15年もスタンドのデータをいじってる者の視点であり、
基本的には読み応えのある1冊だったんですよ。
今でもよく寝る前とかにちょっとずつ読んだりしています。
全体価格からこの本の単品の値段を考えると、そこそこ見合うかなと。
今回は小ネタ的な能力効果も色々と触れてくれていて、
「おお、こんな細かい事も載せたんだ」と感心した点が多々あります。
詳細が不明な現象でも、原作シーンを基にさらっと紹介するのは
実は英断なのかもしれません。
何気に嬉しかったのは、ポルナレフの『レクイエム』の名称を
『チャリオッツ・レクイエム』に戻してくれた事と
『バステト女神』の英字表記を「BAST」から「BASTET」にしてくれた事でした。
予想外に良かったのは荒木先生のコメント。
てっきりジャンプの巻末コメント程度だと思っていたら、結構細かい事まで書いてありました。
「バレちまってもいいのか!?」と思うような元ネタ紹介やら、
あっさり明かす数件の未公開設定やら、まさに期待以上。
(後者は本文中にもっと欲しかったとは思いますが)
あとはやっぱりうちと違って「絵」がある分だけ
読んでいて「楽しい」んじゃあないかな。
というわけで次は今回の反省を活かしつつ、もっと早く出して下さい。
できればスタンド以外にキャラやストーリーも含めた本を、
限定版とかセット形式でなく、普通に各部1冊1000円以内で。
4部半ばまでをまとめたJOJO6251が2000円ですから適正価格でしょ?
そしていつか公式のデータ本の編集に参画できたらな~と夢見つつ、
私は私のスタンド大解析を今後も良くしていきたいと思います。
それにしても私は一体いつになったら特典ブルーレイを観られるの?
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